CD完成まで
5月3日のコンサートの後、秋のCD完成とコンサートに向けて、何かと忙しくなりました。
CDの解説を執筆することになったミハル・アネムパディスタウさんのインタビューを受けたり、デザイナーのアレーナ・ダシケビッチさんと打ち合わせしたりしました。特に歌のタイトルはベラルーシ語と漢字とで表記したのですが、漢字を間違えていないか、チェックしました。
さらにアレーナさんからは日本のデザインに対するいろんな質問や要望が出され、センター内の資料を総動員して2人で調べました。
そしてトーダル君からコンサートでは、ステージ上に2つのスクリーンを設置し、1つには日本の風景のビデオ映像、もう1つにはベラルーシの風景の映像を平行して流す、という提案がありました。
ベラルーシの風景の映像はあるけれど、日本のはないということだったので、センター所蔵のビデオテープ6本を貸し出しました。
しかし、そのうちの4本は録画したのが日本だったので、録画の方式が違い、ちゃんとベラルーシのビデオデッキで再生できるのか心配でした。
数日後、電話で尋ねたら「再生できたけど、どうしても白黒映像になってしまう。」とトーダル君に言われたのですが、結局専門家の方が何とか修正し、DVDに焼き付け、そして演奏される曲の順番やイメージに合わせて編集してくれました。
さらには「歌だけではなくて、曲の合間にベラルーシ語で作った俳句を挿入しよう。」と、トーダル君が言い出し、現代ベラルーシを代表する詩人アダム・グリョーブスさんに打診。
しかし「俳句はちょっと・・・。」と断られました。(そりゃあ、急にそんなこと言われたら名詩人も困るよ。)
グリョーブスさんは一応曲だけは完成していた仮CDを聴き、各曲の内容に合っていると思われる自作の詩を選択。そして自ら朗読してくれたものを録音しました。
10の詩は10の曲の前に朗読される形になり、音楽のCDですが、文学の香りも高いCDとなりました。
やっぱりベラルーシ人って詩を初めとする文学が好きなんだな、と思いました。
それしても高名な詩人のグリョーブスさんの詩がしかもご本人の朗読で、日本の歌に添えられるなんて、本当に光栄なことです。
・・・こうしてCD「月と日」は少しずつ姿を現していったのです。
コンサート準備
8月の終わりには地下鉄の駅にコンサートとCDを宣伝するビッグボードも登場。
地下鉄構内は暗くて、きれいには撮影できませんでしたが、「地下鉄内は撮影禁止です!」と怒鳴る駅員を振り切って撮った画像です。
ミンスク市内にもあちこちにコンサートのポスターが貼られ、見るたびに「ああ、本当にもうすぐコンサートが始まるんだ。」とドキドキしていました。
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トーダル&WZ-オルキエストラについて、詳しくは以下のリンク先からご覧ください
・トーダル&WZ-オルキエストラ (公式サイト ベラルーシ語)
・「Tのベラルーシ音楽コラム」 バラード 季節の香り
(ベラルーシの部屋内にある紹介ページにあるトーダル&WZ-オルキエストラのCD紹介ページ)
辰巳雅子
Date:2005/10/07
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