3月30日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第57回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回はビタペクト2を11個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
これで今までに配布したビタペクト2は合計1203個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは960部となりました。
今回で通算65回目のビタペクト2の配布となりました。
のべ人数になりますが、現時点で1203人分のビタペクト2、そして960家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。
SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。
(ビタペクト2を開発、製造、販売しているベルラド研究所のサイトはこちらです。)
今回も保養に来ていた家族からお話をうかがいました。
2家族が来ていたのですが、両家族ともゴメリ州ゴメリ地区の村から来ていました。
(家族A)
ジトブリャ村から6人の子どもを連れて来たお母さん。自分の子どもは2人で、あとの4人は地元の多子家庭協会の子どもを引率してきました。
お母さんが14ベクレルだったので、ビタペクトは不要、子ども達6人全員に1個ずつビタペクト2を渡しました。それぞれの体内放射能値はこのとおりです。
13歳男子 27ベクレル
13歳男子 32ベクレル
12歳男子 29ベクレル
10歳女子 38ベクレル
9歳女子 38ベクレル
8歳女子 28ベクレル
お母さんの話によると、このうち8歳の女の子が6歳のときに足の骨がふくらむという異常が見つかり、小児腫瘍学センターに検査入院したこともあったそうです。今は地元の病院で治療するように勧められましたが、結局まだ通院はしていないそうです。
このほか、年少の子どもたちはよく風邪をひくそうです。また、住んでいる村では最近がん患者が増えているそうです。すべて放射能のせいだと多くの村人が思っているそうですが、村は以前は放射能汚染地域に指定されていたのが、今では指定から外されたそうです。
(家族B)
ルドニヤ・マリモノワ村から来た5人の子どもとお母さんの家族。生後7か月の末っ子以外、5人にビタペクト2を渡しました。
それぞれの体内放射能値はこのとおりです。
母親 28ベクレル
11歳男子 42ベクレル
7歳男子 33ベクレル
5歳男子 32ベクレル
2歳女子 51ベクレル
5人目の子どもは水頭症と気管支の病気を患っており、息をするたびゼイゼイ言っていて見ていて痛々しかったです。
お母さんは5人目の子どもの病気のため家から50キロ離れたゴメリ市の病院に毎日通院しなくてはならず、大変だと話していました。確かにそうですよね。
水頭症といっても、そんなにたくさん水がたまっているようには見えませんでした。しかし、今後悪化するようであれば、手術するよう医者から勧められているそうです。どうして毎日通院しなくてはいけないのか私には分かりませんが、他にも幼い子どもがいるのに、お母さんは本当に大変だと思いました。
病気の子どもたちは見ていてかわいそうでしたが、(生まれたばかりでどうしてこんな運命にあうのだろうと思いました。)他の子ども達はみんな活発なようすで、プレゼントした折り紙や竹とんぼに興味津々でした。
画像は記念撮影したときの様子です。今回も子どもたちに折り紙用の紙や、折り紙の作り方のコピー、竹とんぼをプレゼントしました。
竹とんぼは完成品ではなくわざと材料だけ渡し、自分で工作して作ってみることができるようになっています。羽の大きさなどそれぞれ工夫してよく飛ぶ竹とんぼを作ってほしいですね。(^^)
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙用の紙、竹とんぼなど子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方々、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザールなどで交通費など諸経費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
多くの方々に支えられて、この活動が続いています。私はもちろん、ベラルーシの子どもたちもSOS子ども村の職員の方々も大変皆様に感謝しております。本当にありがとうございました。今後もご支援をよろしくお願いいたします。