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SOS子ども村
第33回
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6月27日にビタペクト2と「放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第33回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回はビタペクト2を12個、「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。 これで今までに配布したビタペクト2は合計851個、「放射能と栄養」のコピーは690部となりました。
今回で通算39回目のビタペクト2の配布となりました。 のべ人数、そして単純計算ですが、現時点で851人分のビタペクト2、そして690家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。
SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。
渡した12個のビタペクト2のうち、10個はSOS子ども村側から頼まれ、村内に住む子どもたちに渡すことになりました。 SOS子ども村の子どもたち(孤児)も1年に1回、放射能値の測定を行っていますが、10人の子どもたちが20ベクレル以上であることが分かり、ビタペクト2を渡すことにしました。村内には13軒の家に分かれて子どもたちが暮らしていますが、どういうわけか、放射能値の高い子どもが多い家庭と、全く放射能がない子どもの多い家庭とはっきり分かれていたそうです。 住んでいる場所は同じなので、空気や水の放射能汚染によるものではなく、おそらく食べ物によるのだろう、というSOS子ども村側の説明でした。 このSOS子ども村は一般の施設と違って、各家庭のお母さん(養母)がそれぞれ食料品を購入し、調理して子どもたちに食べさせています。 おそらくどこかで、偶然放射能を多く含んだ食品を買ってきたのだろうと思いますが、汚染地域からずっと離れたところにあるSOS子ども村ですら、こうなのですから、政府が発表している非汚染地域で暮らしているからと言っても、全く安心できません。 また今日測定したら、放射能がなかったからといって、明日汚染された食品を口にしてしまうかもしれません。100%安心して暮らすことは難しいと思います。 さて今回も保養に来ていた家族からお話をうかがいました。2家族が来ていましたが、ノヴォポーロツクから来ていた家族は放射能値が低く、今回はビタペクト2は渡しませんでした。 お母さんは水泳の選手だったそうで、3人の男の子もそれぞれ水泳やサッカーなどスポーツをしているせいか、家族全員とても元気そうでした。 ただ、ノヴォポーロツクは誕生してから45年という新しい町で、工場が多く、大気汚染など環境問題がある町だそうです。ノヴォポーロツクに住む子どもの70%がアレルギー体質だそうで、ベラルーシの他の都市に比べ、極端にその比率が高く問題になっている、という話でした。 幸い、この家族の子どもはアレルギーは持っていない、ということでしたが、 「私たちが住んでいる町は放射能に汚染されていないけれど、代わりに化学物質に汚染されています。」 というお母さんの話に、どこも大変、と思いました。(日本もそうですよね。)
もう一つの家族はブレスト市郊外に住んでいる5人の子どもがいる家族でした。この家族も放射能値が低く、ビタペクト2を渡しませんでした。 ただ、ブレストに住んでいる女の子2人をお母さんが引率してきており、この子たちがそれぞれ、29ベクレル、21ベクレルでしたので、ビタペクト2を渡しておきました。 この女の子2人はSOS子ども村へ保養に来るのは3回目だそうです。 分かりづらいですが、ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村
第4回http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2003/no4.html そして第19回(2004年6月過去ログ) http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2004/006.html
・・・にこの2人のことが報告されています。
2003年5月に初めて来たとき、1人(Aちゃん)にはビタペクト2を渡しましたが、もう1人(Bちゃん)は放射能値が低かったため、渡していません。 2004年6月に来たときはAちゃんが21ベクレルで、Bちゃんは0ベクレルだったので、Aちゃんだけに1個ビタペクト2を渡しました。 ところが、約1年後の今回測定すると、Aちゃんは29ベクレル、Bちゃんは21ベクレルになってしまっていました。 どうしてこうなるのか、はっきりと分かりません。Aちゃんのほうはビタペクト2を去年飲んだのに、放射能値が増えているとはどうしたらいいのか、「放射能と栄養」のコピーだってお母さんに渡したのに、と頭を抱えたのですが、SOS子ども村職員のリリヤ先生は 「でもビタペクト2を飲んでいなかったら、今年Aちゃんのほうは50ベクレルの結果が出ていたかもしれませんよ。去年飲んだ直後はおそらく0ベクレルになっていたのだろうけど、1年の間に29ベクレルまで放射能が蓄積されたのでしょう。」 と話していました。 こういうケースの場合、ビタペクト2を1年に1回しか飲まないのは少ない、ということになります。最低1年に2回ぐらい飲むほうがいいのでしょう。 ちなみにビタペクト2を製造しているベルラド研究所は、1年に4回飲むことを勧めていますが、これは特に高放射能汚染地域で暮らしている人向けの適量だそうです。 しかし、今のところビタペクト2は薬局では売られておらず、地方都市に住む多子家庭がビタペクト2を自分たちでたくさん買うことは、大変難しいでしょう。 ビタペクト2というものが開発されて、希望の光が射しましたが、配っても配っても終わりがないような、気が遠くなるようなときがあります。 しかし、とにかく、機会のある子どもたちにビタペクト2を渡すしかありません。
画像はお母さんと子どもたちがケーキを作って歓迎してくれた様子です。冷やして作るケーキでとってもおいしかったです。(^^) 子どもたちには今回も折り紙用の紙や、折り紙の作り方のコピー、絵葉書などをプレゼントしました。 (1名関係ない子どもが写っています。) このような交流も大切だと思いますので、将来はもっとこの点も充実させたいと思っています。 ところで、ブレスト市郊外に住む5人兄弟の家族ですが、お母さんがアクロバット体操の選手だったそうで、子どもたちといっしょにアクロバット体操を披露してくれました。 おまけの画像をご覧下さい。すごく上手で(特にお母さん)感動しました。 こんなにみんな体操をしているので、健康なんですね、と言ったら、今7歳になる男の子が未熟児で生まれたとき1400グラムしか体重がなく、結局足に軽い障害が残ってしまった、とお母さんが話してくれました。 歩くとき、足を引きずっているそうですが、お母さんが体操選手だったので、毎日足の筋肉を鍛える体操をその子としているそうです。その結果、足の具合もだんだんよくなってきたそうです。この調子、頑張れ!とみんなから応援されていました。お母さんが体操選手で本当によかったですね。(^^)
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙用の紙など子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方、またバザーなどで交通費など諸経費を捻出してくださった皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。私はもちろん、ベラルーシ人のお母さんたち、SOS子ども村の職員の方々も大変皆様に感謝しております。本当にありがとうございました。
本当に感動の一家でした。
辰巳雅子
Date:2005/07/01
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