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SOS子ども村
第29回
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2月24日にビタペクト2と「放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第29回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回はビタペクト2を6個、「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。 これで今までに配布したビタペクト2は合計816個、「放射能と栄養」のコピーは646部となりました。
これで通算35回目のビタペクト2の配布となりました。 のべ人数、そして単純計算ですが、現時点で816人分のビタペクト2、そして646家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。
今回は普段、ビタペクト2を渡す目安である、20ベクレル以上の子どもはいなかったのですが、20ベルレル以下でも、体内放射能値なんて少なければ少ないほどいいのだから、と15ベクレル以上の子どもには渡すことにしました。 さて今回も保養中の家族に話をうかがいました。
(家族A)
ゴメリ州カリンコビッチ市から来た家族。子どもは8人で、ビタペクト2を2個渡しました。 渡した子どもは5歳の末っ子(17ベクレル)と16歳の長男(16ベクレル)でした。 8人兄弟のうち、病気を持っているのはこの16歳の長男だけです。この子は元気だったのに、3年前の13歳、突然腎臓の具合が悪くなり、治療を続けていますが、今のところ完治していないそうです。塩分禁止など、食事療法が主です。薬も飲んでいるそうですが、良くも悪くもならず、早く治ってほしいと、お母さんが心配していました。 (家族B) ゴメリ州ペトリコフ地区コノビッチ村から来た家族です。子どもは3人ですが、親戚の子ども3人の合計6人の子どもが保養に来ていました。お母さんに1個、3人の子どもに一つずつ、合計4個のビタペクト2を渡しました。 お母さんが最も放射能値が高く、22ベクレルでした。 13歳の子どもが16ベクレル、12歳と11歳の子どもがそれぞれ17ベクレルでした。 このうち13歳の子どもは健康ですが、12歳の子どもは甲状腺肥大が見られ、11歳の子どもは6歳のときから不整脈が続き、心臓が悪いと医者に言われたそうです。 二人とも薬を飲み続けていますが、こちらも完全に治らず、医者からも決定的な治療法はない、と言われているそうです。 こうした話を聞くと、ベラルーシの子どもたちが爆弾を抱えて生きているような気がします。ある日突然元気だった子どもが発病してしまう・・・なかなか治らない病気を長期間抱えてしまう・・・ 爆弾を不発弾にするために、早めにビタペクト2を飲んで放射能を体外に出してしまうことが、とても大事だと思います。残念ですが、ビタペクト2をいくら飲んでも心臓病は治らないと思います。 発病してしまった子どもたちを何とかしてあげたいと思うのですが、いい方法は思いつきません。 せめて予防としてビタペクト2を配り続けなくては、と思っています。
SOS子ども村はチロ基金とだけではなく、他のさまざまな機関からも支援を受けています。私がSOS子ども村へ行ったとき、ちょうど職員さんが、古着の救援物資ももらって来ていました。 それを運ぶために、男の子たちがそりに乗せて引っ張って職員さんたちのお手伝いをしていました。
子どもたちには今回も折り紙や紙風船、日本の絵葉書などをプレゼントしました。(それにしても紙風船が喜ばれますね。すぐに遊べるからかな?) 画像は子どもたちの様子です。(また関係ない子どもが1名写っています。)(^^;)
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙用の紙など子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方、またバザーなどで交通費など諸経費を捻出してくださった皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。心から感謝しております。
辰巳雅子
Date:2005/02/26
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