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SOS子ども村
第38回
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10月26日にビタペクト2と「放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第38回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回もビタペクト2を5個、「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。 これで今までに配布したビタペクト2は合計866個、「放射能と栄養」のコピーは740部となりました。
今回で通算44回目のビタペクト2の配布となりました。 のべ人数、そして単純計算ですが、現時点で866人分のビタペクト2、そして740家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。
SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。
今回も保養に来ていた家族からお話をうかがいました。今回はミンスク州のいわゆる非放射能汚染地域から来た家族でした。非汚染地域であたからか、ビタペクト2を飲まなくてはいけないとされる20ベクレル以上の子どもはいなかったのですが、17〜19ベクレルの子どもたち5人に1個ずつビタペクト2を渡しました。
(家族A) ジェルジンスク市から来た家族。14歳の女の子が18ベクレルでしたので、ビタペクト2を渡しました。特に健康上の問題はないそうです。 この家族には7人子どもがいますが、そのうち6人は養子です。7人の子どものうち、5人の子どもをお母さんが連れて保養に来ていました。家で留守番している子ども2人のうち1人だけが腎臓病を患っているそうです。
ビタペクト2を渡した女の子がだけが、放射能汚染地域から養女に来た、というわけではなく、子どもたち全員がジェルジンスク市内出身です。このような差がどうして出るのか、はっきりしたことは分かりません。
このように養子をたくさん取る家庭のことを「家庭タイプ孤児院」とベラルーシでは呼んでいます。 国公立の孤児院施設が満杯なのと、国に予算がないことから、最近「家庭タイプ孤児院」が奨励されており、このような家族にはさまざまな特典や支援が政府からもらえます。 確かに予算もちゃんと下りていないような孤児院に入れられて、大勢の子どもの中で暮らすより、このような家庭の養子になるほうが、子どもも幸せでしょう。 もう一つの家庭も同じく「家庭タイプ孤児院」でした。
(家族B)
この家族はボリソフ地区にあるネマニッツァ村から来た家族です。11人子どもがいますが、本当の子どもは2人だけです。年長の子ども2人を置いてきて、9人の子どもとお母さんが保養に来ていました。 このうち4人の子どもにビタペクト2を1つずつ渡しました。 放射能値は13歳の子どもが19ベクレル、10歳の子どもが17ベクレル、8歳の子どもが18ベクレル、7歳の子どもが19ベクレルでした。 この中で8歳の男の子が弱視である、という以外、子どもたちに健康上の問題はないそうです。 この家族の子どもも、放射能汚染地域の出身の子どもはおらず、全員ボリソフ地区出身だそうです。 ただSOS子ども村の職員リリヤさんによると、ボリソフ地区は非放射能汚染地域とされていますが、ところどころ点のように放射濃度が高い場所があるそうです。 自分が住んでいるところが非放射能汚染地域だからといって、安心は全くできません。
さて画像は年上の女の子2人が人形劇を上演してくれた様子です。とても上手で、小さい子ども達が一生懸命見ていました。いいですね、こんな兄弟。(^^)それにしても、ちゃんと人形劇用の舞台装置があるSOS子ども村ってすごい、とも思いました。 今回も子どもたちには折り紙用の紙や、折り紙の作り方のコピー、絵葉書などをプレゼントしました。いつものことですが、とても喜んでいました。
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙用の紙など子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方、またバザーなどで交通費など諸経費を捻出してくださった皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。私はもちろん、ベラルーシの子どもたち、お母さんたち、SOS子ども村の職員の方々も大変皆様に感謝しております。本当にありがとうございました。
辰巳雅子
Date:2005/11/02
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