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SOS子ども村
第39回
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11月18日にビタペクト2と「放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第39回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回もビタペクト2を3個、「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。 これで今までに配布したビタペクト2は合計929個、「放射能と栄養」のコピーは780部となりました。
今回で通算46回目のビタペクト2の配布となりました。 のべ人数、そして単純計算ですが、現時点で929人分のビタペクト2、そして780家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。
SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。
今回も保養に来ていた家族からお話をうかがいました。ビタペクト2を飲まなくてはいけないとされる20ベクレル以上の子どもはいなかったのですが、16〜19ベクレルの子どもたちと母親、合計3名に1個ずつビタペクト2を渡しました。
(家族A)
ゴメリ州ボブルイスク市から来た家族です。4人の子どもがおり、さらに1人の姪っ子を連れて保養滞在していました。 ビタペクト2を渡したのは、お母さん(18ベクレル)と13歳の男の子(16ベクレル)の2人です。 どちらにも、特に持病などはないそうです。 この家族の悩みというのは、5歳の男の子が3歳だったときに、近所の子どもとふざけていて、とうもろこしの先が目に当たり、水晶体の位置がずれて、視力が0.01に下がってしまったことです。 手術して治らないのかと、あちこちの病院に行ったそうですが、もう少し大きくなってからにしなさいと医者に言われて、今はそのままにしています。 水晶体がどんどんずれていったら、もう治らず、水晶体そのものを摘出して、終わり、だそうです。つまり完全に片目が失明してしまいます。 ずれないように、飛んだり跳ねたりしてはいけない、つまり激しい運動は禁止されていますが、5歳の男の子で、じっとしておけ、というのが無理。 現在、すでに身体障害児として、医療費の助成金をもらっているそうですが、お母さんの願いは、お金をもらうことより、目が治ることですよね・・・。 まさに人生一瞬先はどうなるか分かりません。
(家族B)
この家族もゴメリ州ボブルイスク市から来ていました。5人の子どもがいます。 ビタペクト2を渡したのは12歳の女の子(19ベクレル)でした。この子も生まれつき、目が悪く、保養に来たついでにミンスクでよい眼鏡を作ってもらって買う予定だそうです。 他の子どもは体内放射能値は低く、健康状態もよい、ということでした。 ただ6歳の女の子も、お姉さんと同じく生まれつき視力が低くて、眼鏡をいっしょに作る、と話していました。 あまり書きたくないですが、ベラルーシには生まれつき視力が低い子どもが、けっこうたくさんいます。その原因は親のアルコール中毒だと言われています。はっきりしたことは私は正直分かりません。 この家族は父親のアルコール中毒が原因で離婚しています。離婚したうえ、多子家庭なので、無料で住居が支給されるはずなのに、申請したら狭い家を紹介されました。 仕方ないので、離婚した父親と同居が続いています。しかも父親はすでに2番目の妻と暮らしているそうです。どういう精神状態で、この一家が暮らしているのか、私には想像できません。 今はお母さんは子どもたちといっしょに、SOS子ども村で保養滞在ができて、ほっとしている、と話していました。
今回も子どもたちには折り紙用の紙や、折り紙の作り方のコピー、絵葉書などをプレゼントしました。絵葉書に子ども達の名前を日本語で書いたら、とても喜んでいました。
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙用の紙など子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方、またバザーなどで交通費など諸経費を捻出してくださった皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。私はもちろん、ベラルーシの子どもたち、お母さんたち、SOS子ども村の職員の方々も大変皆様に感謝しております。本当にありがとうございました。
辰巳雅子
Date:2005/11/19
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