9月20日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第49回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回はビタペクト2を13個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
これで今までに配布したビタペクト2は合計1023個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは880部となりました。
今回で通算56回目のビタペクト2の配布となりました。
のべ人数、そして単純計算ですが、現時点で1023人分のビタペクト2、そして880家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。
SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。
今回も保養に来ていた2家族からお話をうかがいました。2家族ともゴメリ市から来ており、「家庭タイプ孤児院」と言われる家族でした。これは最近の公立孤児院が経費の削減などから、閉鎖されたり、所有人数がいっぱいになったりしているため、政府が奨励している、里子制度・養子縁組の大家族版です。多くの子どもを引き取れば、その家庭に対し、税金の免除などの特典が与えられています。
(家族A)
お母さんと11人の子ども達の家族。血の繋がった実子は1人だけで、後は養子です。しかし子ども達の苗字は本名のままで、養母のこと「お母さん」ではなく「ナージャおばさん」と呼んでいるそうです。みんなさまざまな事情で5−7年ほど公立孤児院で暮らしていましたが、この家庭に引き取られました。
15歳の男の子(11ベクレル)、12歳の男の子(10ベクレル)以外の全員、9人とお母さん(20ベクレル)にも1個ずつビタペクト2を渡しました。
9人の子ども達の年齢、体内放射能値はバラバラでした。16歳の長女は22ベクレル、同じ年の養女は32ベクレル。ただ、夏休みに2ヶ月間イタリアへ保養に行って、今月初めに帰ってきたばかりだそうです。それなのに、32ベクレルも残っていたということは、イタリアへ行く前にはもっと放射能値が高かったのでしょうか。
このほか、15歳女子が46ベクレル、14歳男子が21ベクレル、同じく14歳男子が19ベクレル、11歳女子が21ベクレル、11歳男子が37ベクレル、10歳女子が45ベクレル、7歳女子が43ベクレルでした。
年少者は放射能値が高いのが気になりますが、体重1キロ当たりの値が表示されますので、高いことが多いです。それにしても10歳で45ベクレルだと、おそらく1回ビタペクト2を飲んだだけでは0にはならいないでしょう。継続して飲めたらいいのですが・・・。
お母さんはサハリン生まれで海草(昆布)が大好きだそうです。食卓にもおいしい海草サラダを載せることが多いとか。きっとこの家の子ども達はヨードがしっかり摂れていることでしょう。
「サハリンにいたときは、ぜんまいをよく食べていました。とってもおいしかったわ。」
という話をお母さんはしてくれました。
子ども達には特に持病などはなく、元気だそうです。
(家族B)
この家族もゴメリ市から来た家族です。3人の子どものうち、1人は実子、2人は養子だそうです。もう一つの家族とちがって、養子も「お母さん」と呼んでいるそうです。
放射能値は母親が11ベクレル、実子10歳が15ベクレル、養女9歳が23ベクレル、養子6歳が49ベクレルでした。
子ども3人に1個ずつビタペクト2を配布しました。子ども達は元気だそうですが、お母さんは慢性胆のう炎だそうで、ビタペクト2が効くかどうか質問されました。
私は治らないんじゃないかと思いましたが、SOS子ども村のリリヤ先生は
「飲んでみても構わない。」
と話していました。飲んでみてもいいけれど、治るとは限らない、ということでしょうか。
気休めかもしれませんが、ビタペクト2はりんごから作られた健康食品で、医薬品ではないので、飲んだところで症状が悪くなることはないと思います。
放射能が体内に少なくても、重金属も排出されますので、アレルギー体質の人は体にいいかと思います。
それにしても、両家族合わせて、この夏外国(イタリヤとスペイン)へ保養に行って来たばかり、という子どもがほとんどでした。
それなのに、今回は安全圏内の少ない体内放射能値の子どもが2人しかおらず驚きました。
保養から帰ってきたばかりなので、放射能値はゼロだと思っていたお母さんたちはびっくりしていました。
しかし、やはり、保養へ行く前はそれ以上に放射能値が高かったのだ、と思います。そしてビタペクト2を飲んで、できるかぎりゼロに近い値になってほしいです。
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙用の紙や竹とんぼ、かわいいシールなど子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方々、またバザーなどで交通費など諸経費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
多くの方々に支えられて、この活動が続いています。私はもちろん、ベラルーシの子どもたち、お母さんたち、SOS子ども村の職員の方々も大変皆様に感謝しております。本当にありがとうございました。