2004年 医療器具援助

*ミンスク市立第1病院
小児外科病棟*
==通算2回目==
-- No.1 概要
-- No.2 医療器具
-- No.3 医療器具
    寄贈式典
-- No.4 新聞記事
-- No.5 追加情報(1)
-- No.6 追加情報(2)
-- No.7 追加情報(3)
-- No.8 追加情報(4)
-- No.9 追加情報(5)
==通算3回目==
-- No.10 概要
-- No.11 器具画像
-- No.12 鉗子画像
--No.13 カッター画像
-- No.14 寄贈式典
-- No.15小児外科病棟
2002年 

 


ミンスク市立第1病院小児外科病棟

1.概要

 2004年1月5日、2002年度に続いて第2回目の医療器具寄贈を実施いたしました。
 援助先は前回と同じく、ミンスク市立第1病院小児外科病棟です。
 寄贈した医療器具は乳幼児用の腹腔内視鏡手術器具ならびにその補助器具です。
 購入のためかかった費用(寄付金)は全部で24万7000円でした。
 寄付してくださったのは、日本の4つの団体です。(日本ユーラシア協会大阪府連、八千代ライオンズクラブ、野間の会、有限会社VESNA!)
 この場をお借りして、ご寄付くださった方々に厚くお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。皆様のおかげでチロ基金のような小さな基金としては大型の援助活動が実現し、大変うれしく、また大切な寄付金を預かっていた者としては今ほっとした心境でいます。

 また第1回目の医療器具援助のご寄付をしてくださった方々へ。
 前回寄贈した医療器具を使用して行われた手術は2003年度、1年間で合計384件に上りました。
 ミンスク市立第1病院小児外科病棟の関係者の方々は、効率の良い、そして成功度の高い手術が行えるようになったと、大変感謝していました。
 チロ基金といたしましても、予想以上に多くの回数の手術が出来たことを知り、医療器具の援助が無駄ではなかったことを嬉しく思っています。 

(第1回目の医療器具援助についてはこちらを参照してください)

 前回の寄贈の報告でもご説明していますが、腹腔内視鏡手術器具とは外科手術の際、メスで開腹せずに、直径約5ミリの小さな穴を開け、そこから極小のカメラ、ライト、そして鉗子など操作器具を挿入し、モニター画面で体内の様子を見ながら手術するための器具です。
 こうすることによって、術後の回復が短期間ですみ、また手術跡がほとんど残らず、体の小さな子どもには効果的な手術が行えます。

 今回は前回寄贈したものより、さらに小さい鉗子を寄贈することになりました。これは特に新生児から2歳以下の乳幼児用で、先端部分が3ミリという最小のタイプのものです。
 さらに手術中、体内がよく見えるように、小さな子どもの場合、腹腔内に空気を入れて空間を作るそうですが、そのための空気注入器(2セット)も併せて寄贈しました。

 寄贈した器具はドイツの医療機器製作会社カール・シュトルツ社製の「Endosope:Take-apart」シリーズの2種類の鉗子と、その補助器具(空気注入器)です。
 これらの器具はミンスク市内にある医療機器販売会社「ディーナ・インターナショナル」社を通じて、ドイツから輸入しました。
 そのためこの器具はベラルーシ国内の病院では、現在のところこのミンスク市立第1病院小児外科病棟にしかありません。

 税関での手続きなどで、注文してから取り寄せるまで、ずいぶん時間がかかりましたが、無事1月5日に寄贈式典を行うことが出来ました。
 ベラルーシでは1月7日がスラブ正教のクリスマスで、6日はイブ。手術が必要な子ども達に大切なプレゼントができ、うれしく思っています。
 寄贈式典後、寄贈した医療器具はすぐに担当者の手によって、消毒に回され、いつでも使用できるように準備されていました。
 今までは2歳以下の乳幼児の手術に、それ以上の年齢の子供用の手術器具を使っていたそうです。
「これで、もっと細かい作業、そして精密な手術が幼い子どもにもできるようになりました。」
と小児外科病棟のお医者様たちは大変喜んでいました。

 多くの日本人の方々から募った善意の寄付金で購入した医療器具です。
末永く、できるかぎり多くのベラルーシ人の子ども達の健康のため使用されることを祈っています。
 ご協力くださった方々、本当にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 2004/01/21 辰巳雅子