以下はベラルーシの部屋ブログ2009年4月10日の内容より転記編集しました (saba)
2009年4月9日、久しぶりにベラルーシ北部にある街、ポーロツクへ出張講演に行ってきました。
2003年にポーロツクへ行ったときの様子は、日本文化情報センター活動報告・出張公演「日本文化の紹介・ポーロツク」をご覧ください。
また2005年にポーロツクで茶の湯の紹介をしたときの様子は、日本文化情報センター活動報告・茶の湯の紹介 2005・ポーロツクをご覧ください。
ポーロツクの第7児童図書館とのお付き合いも5年以上が経過し、その間に寄贈した書籍や展示物が、少しずつ増えてきました。
そこで、図書館員さんたちの努力により、2008年5月「日本紹介コーナー」が開設されました。(画像をご覧ください。それにしても、ベラルーシの児童図書館に日本コーナーができると「桜の咲く国」という名称がつくんですよね。どうしてでしょう? 「日出づる国ニッポン」と言われるより、何となく優しい感じがして私は好きですが。 )
塵も積もれば・・・で、本当に本と雑誌が増えましたよね。
現在ではポーロツクでは「日本のことを調べる場合は、第7児童図書館」となっていて、隣のノボポーロツク市からも問い合わせが来るほどだそうです。
私は昨年のコーナー開設式に出席したかったのですが、ちょうど日本文化情報センターで着物展開催中で、行けなかったのです。仕方がなく、他の在ベラルーシ日本人の方に出席してもらいました。(出席してくださった方、本当にありがとうございました!)
今年こそはまたポーロツクに行こうと思っていて、今回日帰りでしたが、行ってきました。
ポーロツクへ行く途中、アクシデントがあり、遅刻してしまったのですが、(ポーロツクの皆さん、ご心配おかけしてすみませんでした。)第7児童図書館に到着すると、100名以上の小中学生、学校の先生が詰めかけていました。(お待たせしてすみません・・・。)
ポーロツク地元のテレビ局、ラジオ局、新聞の記者も取材に来ていました。
「話を聞きに来る子どもは50人ぐらい。」
と図書館員さんは言っていたのに、
「日本人が今日、図書館に来るらしい。」
と聞きつけた学校の先生が呼ばれもいないのに、自分の生徒を連れてきて、
「私たちも入れて!」
と頼んだため、こんな数に膨れ上がったのでした。
図書館員さんが日本紹介コーナーがあることを、話した後、私の登場。(着物着ました。サービスしなくっちゃね。)
今回も新しく日本についてロシア語で紹介する書籍を日本コーナーに追加で寄贈することを話して、本と雑誌(4冊・本はチロ基金が購入。雑誌は在ベラルーシ日本大使館からいただいたもの)の説明をしました。
そして、新しく展示品をたくさん寄贈することになりました。
今回はポスター8枚(東京や京都、新幹線や瀬戸大橋のポスター。在ベラルーシ日本大使館からいただいたものです。)
日本人形(藤娘)、雛人形の絵が描いてある有田焼の絵皿やハンカチ、相撲の絵番付、水引、小さいのですが日本地図のタペストリー、浮世絵絵葉書などを寄贈しました。
寄贈品をお寄せくださった、日本人の皆様に厚くお礼申し上げます。ポーロツクで末長く展示されます。
寄贈品を見せながら、説明をして、日本への理解を深めてもらいました。
特に着物を着たお人形や、高層建築ビルに子どもたちの歓声が上がりました。
以前の講演と違って、携帯のカメラで写真を撮る子どもが増えましたねえ。時代の流れを感じました。
そして質問コーナー。最初はもじもじしていた子どもたちも、一人が質問すると、次々に手を上げました。
「日本の学校ではどんな教科がありますか。」
「日本にいる動物は? パンダはいるの?」
「桜のほかに日本にはどんな木が生えているんですか?」
「あなたは何歳ですか?」(^^;)
などなど・・・
そこへ一人の男の子が質問。
「あのう、これって本当に存在するんですか?」
「これ? これって何?」
「だから、これ、全部。」
「え、日本が存在するかどうかってこと?」
「そう、日本って本当に存在するんですか?」
会場は大爆笑に包まれました。(^^;)
「もちろん、存在しますよ。飛行機のチケットを買えば、日本に行って、その目で見ることができますよ。」
と答えておきました。
どうも、高層ビルや着物姿の日本人を初めて見て、映画みたいに作られたものなんじゃないか? と思ったようです。
その後マスコミ各社からインタビューを受けました。よくきかれるのは
「異文化の国に住み続けて、大変ではないのか?」
ということです。(でも日本の生活も西欧化されている部分が多いので、そんなにカルチャーショックは受けないと思うのですが・・・。私が見せている日本が、ベラルーシと違うところばかり選んでいるから、こういう質問をされるのかも。)
画像は図書館員さんと記念撮影したときのようすです。本当は子どもたちといっしょに撮影したかったのですが、「登場」している私自身は写真撮影できないんですよね。
図書館員さんも写真を撮っていたので、それが届きましたら、この画像は子どもたちの画像と差し替えようと思っています。
図書館員さん、ご苦労様でした! 準備も大変だったと思います。
何より、すてきな日本紹介コーナーを心をこめて開設してくださってありがとうございました。本や展示品を寄贈する側としても、寄贈のしがいがあります。
また寄贈品をお寄せくださった日本人の皆様にも感謝しております。
今回は日帰りだったのですが、バスで往復しました。交通費もチロ基金から出させていただきました。おかげさまで、ポーロツクの講演会が実施できました。
なかなか金銭的にも時間的にも大変なのですが、やはり、ときには地方都市に行って日本のことを紹介しないといけないなあ・・・と実感しました。
ミンスクでの日本文化情報センターでの業務は大切なのですが、ベラルーシの子どもたちみんなが、ミンスクまで来られるわけでもないので、こちらから行かないと・・・と改めて思いました。
ご協力してくださった皆様、ありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。
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