ゴメリ州モズィリ市(1型)糖尿病児童協会への支援活動

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第2回−1  2005/10/30

 7月の第1回「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」に続き、10月30日に2回目の支援活動を行いました。
 
 今回の救援物資の内容はこのとおりです。

・インスリン注射用の注射針 3400本
・血糖値測定に使用する簡易検査試験紙 450枚
・ビタペクト2 60個
・ベルラド研究所発行のビタペクト2のパンフレットのコピー 60部
・「放射能と栄養」のコピー 30部

 上記の救援物資をチロ基金から購入し、モズィリ市糖尿病児童協会に寄贈いたしました。
 モズィリ市糖尿病児童協会の子どもたちのために、チロ基金に日本ユーラシア協会大阪府連合と八千代ライオンズクラブから、チロ基金は多額のご寄付をいただきました。
 
 日本ユーラシア協会大阪府連合からは10万円、八千代ライオンズクラブからは3万円のご寄付をいただいたのですが、1$=113円でドルに両替した結果、寄付金の合計は1150$になりました。そのうち・・・

注射針(3400本)に677$ (7万6501円)
簡易検査試験紙(450枚)に238$ (2万6894円)
ビタペクト2(60個)に175$ (1万9775円)
モズィリ市までの搬送費(ガソリン代)に60$ (6780円)

 合計1150$ (12万9950円)を使わさせていただきました。
(残りの50円はコピー代に回しました。)
 
 ビタペクト2のパンフレットのコピーや「放射能と栄養」のコピー代には、2005年7月に開催されたユーラシアバザールでのベラルーシ民芸品の売り上げを使わさせていただきました。

 たくさんのご寄付のおかげで、予想より多くの救援物資を購入することができ、大変うれしく思っております。
 ご協力してくださった皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。本当に助かりました。心から感謝しております。

 もう少し救援物資の内容について詳しくご説明いたします。
 注射針はデンマーク製(Novo Nordisk社)の「Novo Fine 30G 0.3x8mm」と「Novo Fine 31G 0.25x6mm」という最新式タイプの物です。
 前者(8ミリタイプ)より後者(6ミリタイプ)のほうが針が細く、小さい子どもへの負担が少ないそうです。
 今回は8ミリタイプを24箱、6ミリタイプを10箱購入しました。
 いくつかの薬局から、かき集めましたので、値段もばらばらですが、日本円に直して1針あたり平均約23円で購入することができました。

 簡易検査試験紙はドイツ製(Roche社)「ACCU-Check-Active」という、ベラルーシ国内で購入できる物のなかでは、最新式のタイプのものです。ごく少量(1滴)の血液から血糖値を1分で測定することができます。
 50枚入りを7個、25枚入りを4個購入し、合計450枚分を確保しました。1枚あたりの値段は日本円に直して約60円です。

 またモズィリは放射能汚染地であるため、ビタペクト2の配布も行いました。また「放射能と栄養」のコピーも配布しました。
 これで通算45回目になる「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布運動」に当たるわけですが、ビタペクト2は60個、「放射能と栄養」のコピーは30部渡しました。

 のべ人数、そして単純計算ですが、現時点で926人分のビタペクト2、そして770家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

ビタペクト2の成分や、これまでの配布運動について詳しくはこちらからご覧ください。
「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳しくはこちらをご覧ください。

 10月30日、救援物資や子ども達へのプレゼントを車に積み込んで、いざモズィリへ出発。
 3時間後、モズィリに到着。モズィリ市糖尿病児童協会会長のデルノフスカヤさんにお会いすることができました。

 画像はデルノフスカヤさんに援助物資を渡したときの様子です。
 デルノフスカヤさんには3人の子どもがいるのですが、15歳の長女が糖尿病です。13歳の長男は生まれつき心臓に欠陥があります。5歳の次女だけが健康、ということだそうです。
 長女と長男が重い病気にかかっている、ということで、毎月国から助成金をもらっていますが、特に糖尿病の長女の注射針にかかる金額を考えると、全く足りない金額だそうで、今回のチロ基金からの支援を大変喜んでいました。
 
 デルノフスカヤさんは看護婦だったのですが、長男が心臓病を持って生まれ、その後長女が5歳のときに糖尿病になったため、看病にかかりきりとなり、育児休暇から職場復帰できなくなりました。そして現在は年齢を理由に、看護婦の仕事をしたくてもできなくなり、無職です。ただ今は時間があるので、ボランティアで糖尿病児童協会の会長を務めています。
 この一家は3人子どもがいる、ということで、多子家庭の扱いを受け、幸い広い家を国から支給されました。私もこの日ご自宅に泊めていただきました。

(ちなみに右端の女性はモズィリ市糖尿病児童協会で事務の仕事をされている、ユリヤさんです。息子さんが糖尿病です。)

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辰巳雅子
Date:2005/11/02(Wed)