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第3回着物展

  2006年1月23日から28日にかけて第3回着物展を行いました。

・2000年に行われた第1回着物展についてはこちら
・2001年に行われた第2回着物展についてはこちらをご覧ください。

 今回の着物展は始まる前から何かと大変でした。本当は2005年中に実施しようと、遅くても11月の開催を予定していました。

 ところが、センターが入っている第5児童図書館の入り口に新しい階段と身体障害者用スロープが設置されることになりました。
  そのため通常使っている入り口が一時的に閉鎖されてしまったのですが、図書館内の出入りがややこしくなり、また図書館の周りにも工事用の資材が積み上げられて、一般利用者の足元が悪くなってしまいました。
  そのため、着物展が延期されてしまうことになったのですが、この工事が予定を過ぎてもなかなか終わらない(ベラルーシではよくあることですが。)ため、着物展がいつ始まるのか分からない状態が続いていました。

  そしてようやく工事が完了。ところが同じ頃、図書館1階の低学年向け貸し出しコーナーの床が水漏れ事故のため、使用できなくなりました。仕方なく貸し出しコーナーはホールに仮設されました。着物展はホールでの開催を予定していたため、またまた延期になってしまいました。

  そのうち貸し出しコーナーの床の修復がやっと終わり、ホールも使えるようになったため、着物展の開始期日もついに決定。宣伝を始めたとたん、今度は大寒波が襲来。昼間の気温はマイナス25度。夜間30度・・・(@_@)この寒さのため我が家の愛車が故障し、着物展に使うための備品などが搬入できなくなりました。

  しかし、もう宣伝をしてしまっているので、何とか備品は搬入。大急ぎで準備をしました。しかし気温は連日低いままで、入展者が来るのかどうか心配でした。

  また今回は今までの着物展とちがって、ハンガーにぶら下げるのではなく、マネキン状態にして展示するという初めての試みを行いました。つまり写真のように立っている状態です。本当は本物のマネキンのほうが使いやすかったと思います。

展示の状態


 しかし、マネキンが着ている服は売られていても、マネキンそのものはどこで購入したらいいのか、分からず、どういう形の展示にするか悩みました。まあ買えたとしても、マネキンの顔が日本人じゃないですからねえ。(^^;)着物はちょっと似合わないですよね。

 苦肉の策として、画像のような木の十字架を作り、それにタオルを巻きつけて紐でしばり、胴体部分を作る、という方法を採りました。その結果、今までの着物展ではできなかった帯結びも展示することができました。 (でも私が不器用なのと今回は準備段階の時間切れで、3種類の帯結びしか披露できませんでした。)
ぐるぐる巻きタオルの胴体ですが、やっぱり人間の体とちがって寸胴なので、着物や帯が滑り落ちて、着付けの段階で悪戦苦闘しました。次回の着物展では改善策を考えなくては・・・
着付けができず、ただ十字架に羽織らせただけの着物のほうが多いです。
また帯も全て結ぶことはできなかったので、図書館のコート掛け用の大きいハンガーにかけて、展示しました。

今回展示した着物は留袖や振袖、浴衣など8点。帯は10点。履物は6点。
さらに会場では着物についてのビデオ上映、また文献の閲覧コーナーも設置しました。
着物に合わせて履き物も展示しました。

開催中はラジオやテレビ局の取材も受けました。
入展者総数は107人と少なかったのですが、今回は期間も短く、気候条件もよくなかったので、それを考えると、多いほうだったかもしれません。
また来てくださった方々は外が寒いので、かえってじっくり着物やビデオを見たり、文献を読んだりして、長時間会場で楽しむ方が多かったです。
「入場無料で身近に着物が見られるなんて、うれしい。」
「下駄を自分で作って履いてみたい。」
「ビデオで見ると着物の着付けは簡単そうだけど、実際には難しいでしょうね。」
といった声を聞くことができました。

今回は反省点の多い着物展でしたが、次回またがんばります。今度は気候のいいときに開催しようと思っています。
本当は去年の秋に予定していたのが、図書館側の都合で今年になってしまい、会場の都合がついたら、すぐ開催するようお達しが来たので、こんな寒い時期の開催になってしまいました。
でも次回は来年の春か秋に行いたいと思っています。

最後になりましたが、着物展で展示された着物や帯、履物などを寄贈してくださった日本人の皆様に心より感謝申し上げます。
だんだん着物や帯の種類も増えてきて、着物展そのものの質はずっとよくなっています。今回十字架ハンガーが悪天候のため、たくさんそろえることができず、涙を飲んで次回の展示に出番を回した着物も少しあります。
着物展の実施は全て思い出のある大切な着物を寄贈してくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございます。これからも末永く大切にベラルーシで展示させて頂きます。

2006/02/03(Fri) 辰巳雅子