グリーン・ボルシチ

 ボルシチというのはウクライナ料理なのですが、ベラルーシでもよく作られます。
 普通、ボルシチというのはビーツから作られる赤い色をしたスープなのですが、ここではグリーン・ボルシチという緑色のボルシチをご紹介します。
 地域によってはグリーン・スープという地域もあるようです。

 さて、グリーン・ボルシチの緑色の元はシャベリという葉菜です。
 シャベリとは日本語で言うところのキシギシ、スイバ、スカンポの葉のことです。
 このうちスイバは「酸い葉」のことで、文字通り酸っぱい味がするのです。
 つまり、このグリーン・ボルシチは酸味があるスープなのです。
 シャベリは野生のものを採ってきてもいいのですが、普通、瓶に入って漬け物状にされたものを買ってきます。これも店で商品として売られているのではなく、農家の人が野生のシャベリを採ってきて、家で瓶詰めにしたものを市場などで売っているので、それを買ってきます。
 
材料

牛骨付き肉 1.5キロ
じゃがいも 中4個
シャベリ ビン入りの半分(約100グラム)
玉ねぎ 中1個
サーラ なければラード 50グラム
卵 人数分(1人につき1個)
スメタナ 1人大さじ1杯


(1)牛肉と水を鍋に入れて熱し、スープをとる。
(2)肉が骨から離れてきたら、鍋から取り出し、肉だけ骨から切り離す。そして一口大に切っておく。
(3)じゃがいもを一口大に切り、スープの中に入れる。
(4)(2)の肉をスープの中に戻す。
(5)シャベリを入れる。4、5分煮る。
(6)煮ている間に卵と玉ねぎを準備。卵を別にゆでておく。
(7)サーラをこま切りにしてフライパンで熱し、少し溶けてきて、角に焼き色がついてきたら、みじん切りにした玉ねぎを入れて、透き通るまでいためる。
(8)(7)の玉ねぎをサーラ(溶けた脂分や脂が抜け出たサーラの残りも)もいっしょに(5)のスープに入れる。
(9)(8)のスープを皿に取り分け、ゆで卵を刻んで、1人1個の割合で入れる。
(10)仕上げにスメタナを入れる。かき混ぜてめしあがれ。

 画像はわざと真上からかき混ぜる直前の様子を撮ってみました。白いスメタナ、刻んだゆで卵、緑色のシャベリが写っているのが分かりますでしょうか? 
 ゆで卵は刻まず、半分に切って入れるときもあります。そのほうが見た目はかわいいかも。
 このグリーン・ボルシチは、夏に食べるコールド・スープとしても代表的です。夏は冷やして食べるんですね。

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