ラードゥニッツァ(お墓参りの日)復活祭から9日目の火曜日は「ラードゥニッツァ(招魂祭)」という墓参りをする日です。公休日です。 今のところ、S夫の親戚で死んだ人がいないので、私はベラルーシでお墓参りというのをしたことがありません。もちろんS夫のおじいさんやおばあさんなど親戚で亡くなっている人はいるのですが、お墓が全てS夫の両親の実家があるウクライナにあるのです。S夫のおじさんやいとこたちが、みんなそこに住んでいて、お墓参りなどしてくれるので、ベラルーシからわざわざS夫も行ったことがないのです。 そんなわけで今から説明するのは、ベラルーシでは一般にどんな感じでお墓参りするのか、周りにいるベラルーシ人にきいたことを元にしています。 まず朝から教会に行ってから、お墓参りに行きます。ベラルーシのお墓は長方形のスペースになっていて、その端に墓石が立ててあります。長方形の部分は花壇になっていて、花を植えます。 墓地に着いたらまずその花壇の草抜きをして白い砂をまきます。復活祭の後は天気が(普通は)よくなるものなので、枯れた花は整理し、新しい花を植えます。(墓石がなかったら、花壇の整備にしか見えない・・・。)花は造花でもかまいません。 お墓の掃除が終わったら、復活祭用の赤く色をつけた卵やケーキなどを供えます。その日はお墓の掃除以外の土に関する仕事(農作業など)は一切禁止です。 家に帰ると白いテーブルクロスを食卓に広げ、夕食にします。この日はたくさんの量を食べてはいけません。メニューはやはり赤い色の卵、おかゆ、黒パン、肉料理です。 そして亡くなった人の数だけコップを用意しウオッカを注いでおきます。そして家族揃って食事になります。 ・・・とまあ、これが伝統的なラードゥニッツァの習慣です。 しかし、現代ベラルーシ人は変わってしまった・・・。 実際には・・・教会に行くのは省略。お食事は全部まとめて持参し、墓地へ。墓そうじはちゃんとするけど、その後、墓前でそれらを広げ、家族親戚みんなで食べてしまいます。もちろんウオッカも飲むのです。 したがって、この日の墓地はピクニック会場に早代わり。酔っ払った人が歌いだしたり、うっかり喧嘩が始まったりするので、非常事態に備え、各墓地には警官配置。墓地へ向かうバス路線もこの日は増発されるのですが、帰りのバスは酔っ払い満載です。 ウオッカには、日本で言うお神酒のような、神聖な意味もあり、冠婚葬祭に欠かせないお酒だけれど・・・この墓地での騒ぎは何なのだ?! ウオッカを飲むことにより、故人への弔意を表す、ということらしいけど・・・。日本人の感覚からはついていけません。 まあ、お葬式のとき、お祭り騒ぎをして、賑やかにすればするほど、故人が天国に行きやすくなる、という国もありますけれど・・・。ベラルーシのそれは単なるお酒を飲む口実にしか見えない・・・。もうちょっと、伝統を守ってほしいと思うのですが・・・。 また現代ベラルーシ人でも、伝統を守っている人は |
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